1. なぜヒット曲には同じコード進行が使われるのか?
J-POPの歴史を振り返ると、何十年にもわたって数々の名曲が「ごくわずかな決まったコード進行」の上で作られていることが分かります。
これは手抜きではなく、人間の脳が「心地よい」「エモい」「盛り上がる」と感じるコードの重力(機能和声)の黄金パターンが存在するからです。この5大進行を頭と指に叩き込んでおくだけで、どんな曲でも初見で弾けるようになり、作曲のスピードは何倍にも跳ね上がります。
2. カノン進行(心洗われる王道バラード)
パッヘルベルの「カノン」をルーツとする、クラシックから現代まで最も愛される進行です。
C → G → Am → Em → F → C → F(Dm) → G
山下達郎の「クリスマス・イブ」、スピッツの「チェリー」、AKB48の「ヘビーローテーション」など、優しくどこか懐かしい多幸感にあふれるメロディを引き出します。
3. 王道進行(J-POPのサビの代名詞)
「IV → V → IIIm → VIm」の組み合わせで、サビで鳴った瞬間に鳥肌が立つエモさの頂点。
FM7 → G7 → Em7 → Am7
YOASOBI、LiSA、Official髭男dism、米津玄師など、現代のチャートを独占する楽曲のサビの8割はこの進行またはその変形です。
4. 小室進行(哀愁と疾走のドラマ)
90年代の小室哲哉サウンドから、現在のアニソン・ボカロまで受け継がれるマイナーキーの覇者。
Am → F → G → C
哀愁漂うマイナー(Am)から始まり、希望の光(C)へと突き抜けるドラマチックな展開が特徴です。「Get Wild」や千本桜など、疾走感のあるナンバーに欠かせません。
5. 丸サ進行(現代のオシャレJ-POPの覇者)
椎名林檎の「丸の内サディスティック」によって日本中に広まった、黒人音楽(R&B)由来の洗練されたループ。
FM7 → E7 → Am7 → C7
2コード目の「E7」の不穏でセクシーな響きが、曲全体に大人の色気をまとわせます。
6. Chord Nestで5大進行を弾き比べてみよう
この5つの進行をChord Nestに入力し、メトロノームに合わせてギターを弾いてみてください。キーを変えたりカポ位置を変えたりするだけで、数え切れないほどのヒット曲の風景があなたの指先から溢れ出します。